紅崎玲央の学習記録 - 趣味の数学ノート別冊

趣味で数学に取り組む学習記録です。

🗒️p.010 - 偏微分の問題練習②

2023/09/03、日曜日。
数学検定1級に向けて取り組んでいます。

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先週もまた前回のノート(p.009)に引き続き、2変数関数の微分の問題練習を進めてきました。

『合格ナビ』を使いつつ、もう少し練習と理解を補強したかったため、YotuTubeで解説されている1minさんの『編入のための数学演習』シリーズで学習させていただきました。ポイントを抑えてとてもわかりやすかったです。

1min.pro

また、参考書として使っている『大学の微分積分』の第6章(2変数関数の積分)も進めてみました。偏微分を学んだ時もそうでしたが、重積分についてもベースには1変数の微積の計算があり、その計算式に落とし込むために3次元的な考え方を身につけていく、というようなことが重要に感じます。

ここでは、2変数関数の微分の問題の解き方についていくつか整理しました。

微分:連鎖律、陰関数の導関数の求め方

陰関数の導関数の公式を導く際に連鎖律が使われるので、関連付けて一緒にまとめちゃいました。

連鎖律は1変数関数の時の「合成関数の微分」の拡張にあたりますね。陰関数$${f(x,y)=0}$$の導関数$${y'}$$を求める問題は、高校数学でもやったように「両辺を$${x}$$で微分する」ことで解けるのですが、偏微分を使うとシンプルな公式で導出できることがわかります。

微分:陰関数の極大値・極小値の求め方

前回のノート(p.009)で、2変数関数$${z=f(x, y)}$$形の極値を求める問題を学びました。この関数の形は曲平面、つまり空間図形になります。

今回のテーマである2変数の陰関数$${f(x,y)=0}$$は曲線、つまり平面図形になります。陽関数と陰関数の違いに注意ですね。なのでこの問題は、1変数関数$${y=f(x)}$$の極値を求める問題に落とし込んで考えることができます。すると、先程の陰関数の導関数をの考え方を使って公式化できることがわかります。

微分接平面・法線の方程式の求め方

2変数関数$${y=f(x, y)}$$つまり曲面(空間図形)での接平面・法線の方程式を求める問題は、1変数関数$${y=f(x)}$$つまり曲線(平面図形)における接線・法線の方程式を拡張して考えることができます。

基礎問題のパターンを細かく見ると、陽関数$${z=f(x,y)}$$と陰関数$${f(x, y, z) = 0}$$でそれぞれ使用する公式に違いがあるのですが、本質は同じです。どの公式もそうですが、暗記するというよりも理解して整理しておくことで、エピソード記憶として定着させておきたいところです。

陽関数・陰関数それぞれの具体的な解き方は、先ほど紹介した1minさんの動画の解説が非常にわかりやすかったです。

www.youtube.com

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Plans

今後の微分積分の進め方については、残り2週間ほどで微分積分の学習を一旦終わらせたいなと考えています。まず今週は、次のことをやりたいです。

  • 1次試験の過去問にトライ
    • 過去10年から微分積分の範囲の1試験の問題を抜き出す
    • 問題を解いてみる・解答を理解する
    • 傾向と手応えを分析する
  • 参考書『大学の微分積分』の学習
    • 第6章:2変数関数の積分(残り)
    • 第7章:ε-δ論法に挑戦(さらっと)

ここしばらく微分偏微分の基礎問の練習を続けていましたが、どうにも理解を後回しにして付け焼き刃的な学習になっている感じが否めません。次の積分の単元もこの流れが続くと、消化不良のまま進みそうだなと思っています。

とはいえ、一旦の目標は「数検1級で点数を取るための基礎力を身につける」というところですし、計算練習の必要性も理解しているつもりです。そこで、まず1次試験の過去問題に触れてみて、必要そうな計算に集中してみようという魂胆です。

また、ε-δ論法については、数検1級では問題として出ないという情報があります。ですがここは僕が大学時代に数学を学んでいた時にも比較的好きな所だったので、ここまで頑張ったご褒美だと思ってさらっと流してやってみます。